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Kさまオーダー 
ヒヨドリのタイバーとハットピンのセット編
  


 Creemaのお客様Kさまからヒヨドリのピンブローチの製作のご依頼を受けました。
まずは背中側とお腹側両方のデザインを描いてみます。

 

 

 Kさま、ヒヨドリの特徴をよく把握してらっしゃるようでしたので
 デザインの違和感のある部分を修正して頂きました。

 


お話を伺うとこのヒヨドリのモデルは前にケガをして飛べなくなったのを保護し、獣医さんと連携して放鳥を目指したものの叶わず、11年生きて天に帰ったという家族同然のヒヨドリさんなんだそうです。
そんな特別なヒヨドリ、果たして納得行くものを造って差し上げられるか・・・頑張らなくちゃ。

この子の個性として、頭に一箇所だけ羽毛が白い部分があるとのこと。さらにヒヨドリの特徴である頬の部分の
赤茶色の羽毛も出来れば表現したいとの事でしたので、何とか知恵を絞ってみることにします。

とりあえず修正を加えたデザイン画を描かせていただいたところ、基本こんな感じでOKをいただきました。
さらに両方気に入っていただけたとのことで背中向きとお腹向き、両方造らせていただくことになりました。
ひとつはハットピン状のピンブローチ、もうひとつはタイバーにしてだんな様のクリスマスプレゼントにされるとのこと。
 優しい奥様でうらやましいです(^^)

ここで細部のディテールを把握できるように画像を送って頂きます。

 

  

これらの画像を参考にワックスを削って原型製作開始!造りながらヒヨドリの特徴を再確認できました。
ある程度形が出来た所で画像をお送りしてできばえをチェックして頂きました。

 

 止まっている枝の部分は細くて折れやすいのでシルバーの棒から削りだして造る事にします。

 
   


どちら向きをタイバーにするか相談した結果、向こうを向いている方をタイバーにすることに決定。
それではそっちはタイバーに止まらせることにしましょう。

 

  


ワックス原型を最終チェックして頂いたところで鋳造です。
シルバーになったものがこちら、どうでしょう?

 

 

 

タイバーですが、一応参考までに。軽く合成してみました。
タイバー自体の形状は普段使用している真鍮製のものですが、ここを木の枝みたいにしても
 いいかなと思います。

 

 

 

木の枝バージョン。折角造るんだからこっちのほうがいいですね。


 

最終的にはこの枝に多少変更を加えて完成!
 頭の白い羽毛は凹ませたところに樹脂を入れ、頬の茶色い部分はピンクゴールドの挿しメッキで表現、
 全体はロジウムコーティングで仕上げました。

 

 
 
 ヒヨドリとはいえちゃんと個性のある一羽なのでどうなることかと思いましたが、Kさまはとても喜んでくれてほっとしました。後日クリスマスプレゼントにセットであげるというネクタイにセットした画像も見せて頂き僕もとても嬉しかったです。どうもありがとうございました(^^ 

 

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